40代の転職活動では、これまでの経歴がある分、「なぜ今、転職?」という理由がより厳しく見られます。
特に「人間関係」「体力」「やりがいの喪失」などネガティブな理由は伝え方に工夫が必要です。
この記事では、採用担当者に好印象を与えるための「伝え方のコツ」と「ポジティブ変換の実例」を、リアルな体験談とともにご紹介します。
40代の転職成功は「理由の伝え方」がカギ
まずは、なぜ転職理由が重要なのかを理解しておきましょう。
書類選考・面接で必ず聞かれる「なぜ転職するのか?」
主に下記のような理由があります。
✔︎ 応募先への志望動機と矛盾しない一貫性が求められる
✔︎ ネガティブな理由は印象を大きく左右する
ポジティブだけど志望動機と合致しない例




転職理由は「過去の延長」ではなく、「未来への意志」につながっているかが重要です。
そのため、採用側は必ず確認します。
40代ならではの見られ方とは?
40代での転職では、これまでのキャリアや年齢がプラスにもマイナスにも働きます。
そのため、採用担当者がどこを見るのかを意識しておくことが重要です。
✔︎ 「長く働いてきたのに、なぜ今?」という疑問が生まれやすい
✔︎ 経験や年齢を武器にできるかは「理由」の伝え方次第
私が45歳で製薬会社から臨床家畜獣医に転職したとき、
面接で必ず聞かれたのが「なぜこのタイミングで?」という質問でした。
その場では、
「これまで製薬業界で学んできた動物用医薬の知識を、現場の動物や生産者のために直接活かしたいと強く思った」と正直に伝えました。



単なる環境の変化ではなく、
“これまでの経験を未来にどうつなげるか”を意識して伝えることで、納得感を持って受け入れてもらえたと感じています。
問題を他責にしていないか(人間性・協調性)
→ 「上司が嫌で辞めました」などはマイナス印象です。
納得できる理由か(論理性)
→ 転職理由が曖昧だと「またすぐ辞めるのでは」と不安視されます。
志望動機とのつながりがあるか
→ 前職での課題 ~ 今回の転職先で実現したいこと、がつながっていないと説得力がありません。
40代によくある転職理由とNGな伝え方
次に、避けた方が良い伝え方を確認しておきましょう。
愚痴・責任転嫁に聞こえる伝え方
「上司が嫌だった」「評価が不公平」などストレートに面接で言うことは余りないと思いますが、遠回しに言ってしまいがちがちな愚痴や責任転嫁に聞こえるケースを紹介します。
「組織の方針と合わなくなってきたので」
→ 実は「上司とうまくいかなかった」ことのオブラートがけ
「頑張っても評価に結びつかない環境でした」
→ 評価制度や上司への不満と捉えられやすい
「現場とマネジメント層とのギャップが大きかった」
→ 「社内の人間関係が悪かったのかな?」と勘繰られる可能性あり
「仕事の成果が適正に評価されていないと感じた」
→ 主観が強く、協調性に欠ける印象を与えるリスク
「もっと風通しの良い職場で働きたいと思った」
→ 「今の職場が閉鎖的なのか?」「不満分子だったのか?」と連想される



“環境が悪かった”という理由に聞こえると、“どこに行っても同じ不満を持つ人かも”と思われるリスクがあります。







「何が嫌だった」ではなく、「どんな環境で力を発揮できるか」にフォーカスしましょう。
面接官に刺さる!好印象な転職理由の伝え方
転職理由を伝えるときに、「前職での不満」や「できなかったこと」ばかりを強調してしまうと、どうしてもネガティブな印象を与えてしまいます。
しかし、伝え方を少し工夫するだけで、前向きで意欲的な印象に変えることができます。
ここでは、面接官からの評価がぐっと上がる「ポジティブな伝え方のコツ」を3つご紹介します。
ネガティブをポジティブに変換する3つのコツ
前の職場での経験や事情をすべてポジティブに言い換えるのは簡単ではありません。
ですが、伝え方ひとつで印象が大きく変わります。ここでは、ネガティブに聞こえがちな理由を、前向きに変換するコツを紹介します。
1.「できなかった」より「これからしたい」を軸に
- 「役職に就けなかった」
-
→「今後はチームマネジメントにも挑戦したい」
2. 過去の反省を「成長意欲」に変換する
- 「もっと人と関わる仕事がしたかった」
-
→「今後は顧客対応のスキルを深めたい」
3. 家庭や体力の事情は「選択の基準」に昇華
- 「家族の介護で退職」
-
→「今後は地元で長く働ける職場を重視」など
私は製薬業界で20年以上働いた後、45歳で臨床獣医師にキャリアチェンジしました。
給与は大幅に下がり、生活も一変しましたが、「動物用医薬の知識を、現場の動物や生産者のために直接活かしたい」という想いを率直に伝えたところ、納得感をもって受け入れてもらえたと感じています。



この経験を通じて、自分の意志を言語化する大切さを学びました。
「曖昧な表現」で信頼を落とすケース
転職理由を聞かれた際、「なんとなく」や「違和感があって」といった曖昧な表現は要注意。
理由がぼんやりしていると「また同じことを繰り返すのでは」と不安を与えてしまいます。
面接官に納得してもらうには、「なぜそう感じたのか」「次はどうしたいのか」を具体的に伝える工夫が大切です。




職務経歴書・面接で使える転職理由テンプレと実例
「転職理由」は、面接でも職務経歴書でも高確率で聞かれる重要ポイントです。
曖昧に答えると不信感を与えてしまうこともあるため、しっかり準備しておきたいところ。
ここでは、面接官に伝わる書き方のコツや、実際に使えるテンプレート・例文をご紹介します。
職務経歴書での記載例
製薬業界での経験を経て、「動物や生産者の近くで、より直接的に役立ちたい」と考えるようになり、獣医師としての道を選びました。
自分なりのキャリアを見直し、新たな分野に挑戦したことは大きな決断でしたが、今はやりがいや手応えを強く感じています。
【40代・未経験OK】面接での答え方テンプレ|志望動機の伝え方も紹介
面接で何を話せばいいのか迷う…そんな40〜50代の未経験転職者に向けて、伝え方のコツと答え方テンプレをご紹介します。過去の経験も、言い方次第で強みに変わります。
1.「過去→気づき→これから」の順で話す
→ 一貫性が生まれ、論理的な印象に。
2.ポジティブ変換を意識する
→ 「できなかった」ではなく、「これからこうしたい」と前向きな姿勢を。
理由は具体的に。あいまいな表現はNG
→ 「なんとなく」「自分探し中」ではなく、選んだ背景を明確に。
会社に対する興味・貢献意欲をセットで話す
→ 「なぜその業界なのか」「なぜこの会社なのか」に触れると◎。
【例1】これまでの経験を活かしたいパターン(元営業職 → 異業種)
前職では長年営業職として培ってきた「関係構築力」や「課題解決力」を活かし、今後はより現場に近い立場で、地域や人に貢献できる仕事に挑戦したいと考えるようになりました。
貴社の〇〇という方針に共感し、ぜひその一員として力を発揮したいと考えております。
【例2】アキヒロのようなキャリアチェンジ型(製薬 → 獣医)
製薬業界で20年以上勤務する中で、現場の声に触れる機会が多くなり、「より直接的に動物や生産者に役立ちたい」と思うようになりました。
大きな挑戦にはなりましたが、臨床獣医という新たなフィールドで、これまでの知識を現場で活かしていきたいと考えています。
【例3】家庭・体力の都合で働き方を見直したパターン
家族との時間や体力面を見直す中で、長期的に続けられる働き方・職場環境を重視するようになりました。
今後はこれまでの経験を活かしながら、地元で安定して働ける環境で貢献していきたいと考えております。
面接に不安がある方や、履歴書・職務経歴書の添削を受けたい方は、転職エージェントのサポートを活用するのがおすすめです。



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転職理由が書けないときの棚卸し・自己分析ステップ
「そもそも自分の転職理由がはっきりしない…」という方は、まず自己分析から始めましょう。
過去の転職理由・キャリアの棚卸しをする
「どんなときにモヤモヤしたか」「何が嬉しかったか」を書き出してみる




価値観・優先順位を明確にする
“何を大事にして働きたいのか”という軸を見つけると、自然と転職理由も見えてきます。
たとえば「家族との時間を確保したい」「地域に根ざした仕事がしたい」「成長できる環境に身を置きたい」など、あなた自身の“働くうえで譲れないもの”を洗い出してみましょう。
まとめ|転職理由は“これから”を語る戦略力がカギ
ネガティブな本音も、伝え方次第で印象は大きく変わります。
40代の転職では「これまで」だけでなく「これから」を語ることがカギ。
転職理由を「うまく伝える」には、自分のことを理解しておくことが重要です。
以下のような自己分析ツールや学習サービスを活用することで、「納得感のある伝え方」が見えてきます。
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